ウェス・アンダーソン映画の魅力!代表作やおすすめを紹介!

皆さんは「誰が監督しているか」で見る映画を決めることがありますか?

 

どうも、ネロです!

 

今回記事にしていくのは日本にもファンが多いウェス・アンダーソン監督についてです。

 

ウェス・アンダーソン監督が描くその可愛らしくて独特な世界観はまさに唯一無二。ファンとまでいかなくても、ウェス・アンダーソンの映画ならみてみようかな・・・?なんて思ってしまう人もたくさんいるのではないでしょうか。

 

今回の記事では冒頭で簡単にウェス・アンダーソン自身や作品の概要について紹介し、代表作の中から僕が皆様におすすめしたい作品をバッチリ書いていきます!

 

ウェス・アンダーソンってどんな監督?

 

ウェス・アンダーソンは1969年5月1日にアメリカのテキサス州ヒューストンの出身で、幼少期は建築家を夢見たり、高校時代には作家に憧れていたそうです。

 

そんな彼が映画監督となる大きなきっかけとなったのが大学時代。テキサス大学オースティン校で哲学を学んでいたウェスでしたが、後に俳優として成功を収めることになるオーウェン・ウィルソンと戯曲の授業で知り合います。

 

ウェスとオーウェンの二人はルームメイトとなり、共同制作した「Bottle Rocket」という短編映画がジェームズ・L・ブルックス監督に認められ、本格的に映画業界でのキャリアをスタートさせていくことになりました。

 

その後は数多くの名作を世に生み出し、コメディ作品だけどなんだか暗かったり、可愛らしいのに残酷な部分もあったりする独特な世界観で多くの人を魅了し、現代を代表する映画監督の一人となりました。

 

衣装やセット、使用される音楽や色味など細部までこだわって作られた世界は、過去に建築家や作家に憧れたウェスならではのもの。ウェス映画を見ているとその構築された世界の完成度の高さから絵本の世界に飛び込んできたかのような錯覚すら覚えるほどです。

 

映画監督というよりも、アーティストという言葉の方がしっくりくる。ウェス・アンダーソンはそんな存在だと感じます。一方で、映画はアート作品に終始するのではなく、しっかりストーリーが面白いという点もウェスが唯一無二の存在だと感じさせます。

 

「映画って素敵だな、面白いな。」と思わせてくれる、ウェス・アンダーソンはそんな監督です!

 

代表作は?どの映画から見たら良い?

 

今では大人気の監督となったウェス・アンダーソンなので、「見たことはないけど興味はある!」なんて方も多いのではないかと思います。

 

本当に素敵な映画が多いですが、非常にクセの強い作品も多いのがウェス・アンダーソン。最初に見る作品を間違えてしまうと、彼の魅力を理解できずに終わってしまうかもしれません。

 

そこで、ここからは僕が考えるウェス・アンダーソン作品を見やすい(万人ウケしやすい)順にご紹介していきます!

 

これからウェス映画を見てみようという方はぜひ参考にしてほしいですし、既に大ファンだという方は自分の意見と比べながら読んでいただけると幸いです!

 

①グランド・ブダペスト・ホテル

あらすじ

ヨーロッパ随一の格式高いグランド・ブダペスト・ホテル。1932年、そのホテルにはグスタヴ・Hという伝説のコンシェルジュがいた・・・!究極のおもてなしで常連客のマダムからも大人気のグスタヴ・Hでしたが、富豪の常連客マダムDが殺されたことであらぬ疑いをかけられることになります。莫大な遺産争いにも巻き込まれることになるグスタヴ・Hはベルボーイ見習いの少年セロと共に、誇りをかけて事件の謎の解明を試みます。対戦前夜のヨーロッパを舞台に、グスタヴ・Hとセロの大冒険が始まります・・・!!

コメント

初めてウェス・アンダーソン映画を見るという方におすすめしたいのがこの作品です。ウェス映画らしく絵本のような世界観とヘンテコでシュールな笑いが多く散りばめられているものの、一番ストーリー性のある作品で万人ウケするような印象を持ちました。どんな話なんだ・・・?という未知数なところから始まり、後半はハラハラする怒涛の展開であっという間に見終わってしまいます。鑑賞後の充実感や余韻が気持ち良い、僕のナンバーワン・ウェス映画です!

 

②ムーンライズ・キングダム

あらすじ

作品の舞台となるのは1965年、アメリカのニューイングランド沖に浮かぶ小さな島。ボーイスカウトのサマーキャンプが行われるその島で、一人の少年サムが置き手紙を残し突然姿を消してしまいます。それと同時に厳格な父と口うるさい母親にうんざりしていたスージーという少女も姿を消し、二人が駆け落ちをしていることが明らかに。ボードスカウトのメンバーやスージーの家族、そして警察までもが二人の行方を探す中、はぐれものの二人の少年少女の逃避行の行方は果たして・・・?

コメント

こちらもウェス映画ビギナーにおすすめしたい作品。幼い少年少女の恋を描いた作品は色々ありますが、どの作品とも違うシュールさとユーモアのセンスがこの作品の魅力。悪役っぽい登場人物もどこか憎めない可愛らしさがあって、クスッと笑いながら主人公のサムとスージーの駆け落ちを応援してしまいます。ウェス・アンダーソン自身が子供心を忘れないイタズラっぽさのある人だからこそ、こんな作品が撮れるのかもしれません。

 

③ザ・ロイヤル・テネンバウムズ

あらすじ

ロイヤル・テネンバウムは35歳で豪邸を手にし、有能な法律家として将来を約束されるような男性。家族との関係も順調だと思っていた彼でしたが、妻エセルとの別居をきっかけに家族とは疎遠に。別居後、エセルの英才教育でロイヤルの3人の子供たちは10代の内からそれぞれビジネスマン、作家、テニス選手として成功を収め、まさに天才家族として世間からも知られることに。それから22年、家族とはほとんど関わることのなかったロイヤルが突然エセルに自分の寿命があと6週間しかないことを告げに現れます。それを機に久々に家族と一緒に住むことを許されたロイヤルでしたが、かつて成功を収めた子供たちはそれぞれに深い問題を抱えており・・・。

コメント

「家族の絆」や「それぞれの人生の再生」をテーマにしてる映画だと思うのですが、最初から最後までずっとヘンテコで決してありがちな家族をテーマにした映画になんかなりません(笑)テンポ良くストーリーが進む他のウェス作品とは異なり、家族の日常を描きゆっくりと話が進んでいくような印象を受けました。ロイヤルの3人の子供たちはそれぞれ独特な悩みを抱えており、それが面白いような悲しいような可愛いような・・・?どの映画にも言えることですがファッションや小物、テネンバウムの屋敷など非常におしゃれでそれぞれのスタイルが確立されており、鑑賞中は目が全く飽きません。

 

④犬ヶ島

あらすじ

今から20年後の日本。犬たちの間で病気が蔓延し、人間への感染を恐れたメガ崎市の小林市長は全ての犬をゴミ島へと送ることにします。それから半年後、犬たちが強制的に送り込まれたゴミ島に一人の少年がやってきます。その少年は自身が飼っていた愛犬のスポットを探しにやってきたのですが、島で出会った犬たちからスポットは既に死んでいると告げられ・・・?

コメント

日本が舞台の作品ではありますが、まさに海外から見た日本って描き方になっています。ただ、それが日本人として違和感を感じるわけではなく、この少し風変わりな物語の世界としてすんなり受け入れらるから不思議です。この映画はストーリーも可愛いんですが、登場する犬たちが皆それぞれにユニークなキャラクターをしていてとっても癒されます。最初はツンケンしていたチーフとアタリ少年の関係性も尊いです。犬好きや動物好きはもちろん、多くの人におすすめしたいウェス・アンダーソンのアニメ映画です。

 

⑤ダージリン急行

あらすじ

父の死をきっかけに疎遠になっていた三兄弟。バイク事故で大きな怪我を負ったばかりの長男フランシスの提案で、兄弟揃ってダージリン急行に乗りインド横断の旅に出ることに。旅の目的は兄弟の絆を取り戻すことでしたが、それぞれに悩みを抱えている兄弟は旅のはじめから喧嘩が絶えません。トラブルばかりのはちゃめちゃな珍道中が続きますが、ある出来事をきっかけに3人の心境に大きな変化が起き・・・。

コメント

インド×ウェス・アンダーソンの組み合わせ。こんなの絶対に面白くなるに決まってるじゃないですか!!音楽に合わせてスーツ姿の男性が電車に乗り込もうとする・・・。そんな冒頭のシーンから僕は心を掴まれてしまいました。結局どういう映画なの?と聞かれてもうまく説明できない、だけども鑑賞後には謎の爽快感と充実感が胸に広がる感じ。そんなところにウェス・アンダーソンらしさを感じる、僕のお気に入りの作品です。

 

⑥ファンタスティック Mr.FOX

あらすじ

Mr.フォックスは泥棒として生計を立てていましたが、息子が生まれるのをきっかけに妻の願いもあって危険な仕事から足を洗います。新聞記者となり家族と平和な穴暮らしをしていたMr.フォックスでしたが、より良い暮らしを求め丘の上に建つ家に引越すことを決意。しかし、その新しい家は近くに意地悪な人間の農場主が住んでおり、動物たちの間では危険と呼ばれるいわく付きの場所だったのです・・・!そこで野生の本能が目覚めてしまったMr.フォックスは、家族に内緒で農場主の家から獲物を盗むようになり・・・。

コメント

動物と人間(農場主)たちの仁義なき戦いが繰り広げられる映画です(笑)基本的には可愛らしい動物たちなんですが、時々リアルに野生を感じさせる表現があるのがおもしろ可愛いです。また、登場人物たちは皆どこかおバカで抜けている感じなのも可愛いんですよねえ・・・。ストップモーションで作られた作品らしい温かみもあり、見ているだけでも癒されてしまいます。忙しくて疲れる毎日を送る方におすすめしたい一作です!

 

⑦アステロイドシティ

あらすじ

舞台は1955年、アメリカ南西部砂漠の街、アステロイド・シティ。隕石の落下で巨大なクレーターが残るこの街で、科学賞の授賞式が開催されます。授賞式に参加すべく、天才キッズとその家族が招待を受けてやってくるのですが、やって来たのは母の死を子供達に打ち明けられない父親や、ミステリアスな雰囲気の有名女優などクセ者ばかり。ヘンテコな街でそれぞれにクセの強い悩みを抱えた彼らのもとに、まさかの宇宙人登場で大騒ぎ。ウェスアンダーソンらしさを感じる色合いと、可愛らしい世界観が織りなす作品です。

コメント

上記のようなあらすじを頭に入れて劇場に見に行ったら、予想外な作品の組み立て方に「そう来たか・・・!」と思ってしまいました。上記あらすじの内容だけならば難解レベルはそこまでではないような気もしますが、結論として全てを理解しようとするとなかなか難しいストーリーでした。正直なところ僕もストーリーを理解できたわけではなかったです。何か分かったような、やっぱりよく分からなかったような・・・。でも、鑑賞後はなぜか爽快な感覚が胸に残ったのが不思議でした。ストーリー云々以上に、ものすごくアート性の高さを感じさせられました。

 

⑧ライフ・アクアティック

あらすじ

主人公のズィスーは長くヒット作に恵まれない海洋ドキュメンタリー監督。仕事の相棒が謎のサメに食べられてしまい、そのサメへの敵討ちを題材にした新作ドキュメンタリー制作を決意。調査船で海へと繰り出しますが、今回の旅にはいつものメンバー以外の人も乗船しており、思わぬ事態へと発展していきます・・・!

コメント

ウェス・アンダーソンが描く海の世界です。アニメ映画ではないのに、なんだかアニメ映画を見ているような感じ・・・?基本はコメディ作品だと思うんですが、どことなくシリアスだったり悲しかったり、最初から最後まで不思議な世界観が広がります。変人がたくさん登場してよく分からないままグチャグチャな感じになりつつも、この映画を見て良かったと思わせるようなラストが印象的でした。一方でストーリーを理解するのは少し難しい部分もあり、肩の力を抜いて雰囲気を楽しむのが良いかもしれません。

 

⑨天才マックスの世界

あらすじ

15歳の少年マックスはラッシュモア高校の奨学生で19のクラブを掛け持ちする特別な生徒・・・。かと思いきや、クラブの掛け持ちしすぎで落第を繰り返し退学寸前に追い込まれていました。そんなマックスが学校に新しくやってきた新任の美人教師に一目惚れし、彼女の為にと暴走を繰り返す・・・!!

コメント

ウェス・アンダーソン監督にとって2作目の長編映画です。初期の作品ということで最近の作品と比べると万人受けするタイプの映画ではないかな・・・という気もします。主人公のマックスはまさにウェス映画らしい変人キャラクターなのですが、恋に落ちてマジで暴走します。バカと天才は紙一重なんてよく言いますが、まさにその手のタイプの暴走です。これを面白く受け取ることができるかで評価が変わるような気もします。そんな作品なのに色合いやファッション、音楽などで映画全体の雰囲気はどこかおしゃれな仕上がりなのはさすがです。

 

⑩フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊

あらすじ

世界中に多くの読者を持つ雑誌「ザ・フレンチ・ディスパッチ」の創刊者であり編集長のアーサーが急死し、彼の遺言通り雑誌は廃刊となることが決まります。現在編集中だった「ザ・フレンチ・ディスパッチ」が最終号となることが決まり、曲者揃いの編集者たちは気合いを入れて魅力的な記事を残そうとしますが・・・。最終号に掲載される記事(ストーリー)をオムニバス形式で描いたスタイリッシュな作品です。

コメント

ウェス映画の中では一番難解だな・・・と感じたこの作品。雑誌の記事を映像化しているような作品なので、映像なのに文章を読んでいるかのような情報量の多さです。1から10まですべてを理解しようとすると、物語について行けなくなる気がします。スタイリッシュでおしゃれという点ではさすがのウェス・アンダーソンと感じましたが、娯楽映画というよりもアート作品という印象でした。どこまでこの世界観に没入できるかが、この映画を楽しめるかの鍵になると思います!

 

まとめ

 

そんなわけで今回はウェス・アンダーソンについて記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?

 

この記事を僕は書こうと思った理由ですが、実は先日「ウェス・アンダーソンすぎる風景展」という展示を見に行ったからなんです。

 

こちらの展示、2022年に韓国で開催され好評を博したもので、2023年4月5日(水)〜5月26日(金)にかけて東京・天王洲 寺田倉庫G1ビルで日本でも初公開となりました。

 

ウェス・アンダーソン映画に出てきそうな実在の風景写真が展示されるものなんですが、「世界各地の秘密の場所を訪れる人々の旅を疑似体験できるように構成されている」という言葉通り、世界中に潜むウェス・アンダーソンすぎる景色を冒険した気分になりました!

 

 

2023年11月25日(土)〜12月28日(木)にかけて、渋谷ヒカリエでも再開催されることが決まっていますので、まだ行けていない方はぜひ検討してみてはいかがでしょうか?(展示は写真取り放題!ウェスアンダーソンの世界にやってきたような写真が撮れるコーナーもあります。)

 

今回ご紹介したウェス映画を見ておけば、展示はより楽しめると思いますので是非是非映画もチェックしてみてくださいね!

 

それでは本日の記事はここまで。

今度の長期休みはウェスっぽい景色の場所に旅行したいな・・・と胸を馳せながら記事を締めくくらせていただきます〜!

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