【アマプラ】デイジー・ジョーンズ・アンド・ザ・シックスの魅力や感想【神ドラマ】

バンドってカッコ良いですよね・・・。

 

僕も学生時代はギターをやっていて、友人とバンドを組んでいつかはプロになりたい!なんて考えたこともありました。(遠い目)

 

今回ご紹介していくアマゾンプライムの「デイジー・ジョーンズ・アンド・ザ・シックスがマジで最高だった頃」はそんな僕のバンド魂を再び呼び起こしてくれるような最高のドラマでした。

 

バンドを扱った映画やドラマというのは数多くありますが、その手の作品の中でも間違いなくトップクラスに面白い作品だと思います。

 

特に最終話は色々な感情がわき上がる、まさに心が揺さぶられる傑作エピソードだったんです・・・!!

 

そんなわけで今回は「デイジー・ジョーンズ・アンド・ザ・シックスがマジで最高だった頃」の魅力や感想を記事にしていきたいと思います!また、モデルになったとも言われているあのバンドについてもご紹介しますよ!

 

あらすじ

1970年代に人気を博したデイジー・ジョーンズ・アンド・ザ・シックス。解散から20年の時が経ち、メンバーや関係者がバンドの歴史を振り返るドキュメンタリー番組に出演することに。彼らの口から語られる物語は地元ピッツバーグでのバンド結成から始まります。ビリー・ダンを中心にバンドが成功を求め拠点をLAに移した一方で、裕福な家庭で生まれ育つも孤独を感じていたデイジー・ジョーンズ。デイジーは音楽の道を夢見るも、ステージに立つことはなくウェイトレスとして働いていました。その後運命的に出会うことになるデイジーとバンドがいかにして成功を収めたのか、そしていかにして崩壊の道を辿ったのか。70年代のロックシーンを忠実に再現した、美しくも儚い人間模様を描いた傑作ドラマ。

 

リアルな70年代ロックシーンの世界観

 

物語の舞台となるのは70年代アメリカ(特に西海岸)のロックシーンです。

 

忠実に再現され、作り込まれた世界観にまずは圧倒されました。建物や車、ファッションから小物までありとあらゆるものが70年代なんです。そして勿論ドラマで登場するデイジー・ジョーンズ・アンド・ザ・シックスが演奏する楽曲も70年代テイストです。

 

それに加えて映像の色味のせいなんでしょうか・・・。何というか視聴者に感じさせる『空気感』が良い意味で古さを醸し出していますので、ものすごく引き込まれます。ドラマを見ている間はタイムスリップしたかのような感覚になりました。

 

70年代のロックシーンを描いた作品といえばケイト・ハドソン主演の「あの頃ペニーレインと」も有名ですが、ストーリーは全然違うものの世界観や空気感という意味ではかなり近いものがあります。

 

また、ドラマで描かれるバンドが抱える問題も所謂「70年代ロックバンドのあれこれ」なんです。実際にその手のトラブルを抱えたバンドは多かったと言いますし、架空のロックバンドの物語とは思えないくらいリアルな感じがしました。

 

トラブル以外にも、活躍する様子や人間模様なんかもすごくリアルなんですよね。これはバンドのメンバーや関係者のインタビューから成り立つ物語という設定が大きいのかもしれません。

 

そんなリアルに描かれたバンドがすごくカッコ良くて、ドラマを見ていると本当にデイジー・ジョーンズ・アンド・ザ・シックスのファンになってしまいます。

 

特にカッコ良いのがバンドのフロントマンであるビリーとデイジーという二枚看板。

 

ビリーを演じるのはサム・クラフリンで、過去には「ハンガー・ゲーム」や「世界一キライなあなたに」などに出演しているイケメン演技派俳優。こんなに歌も上手かったのかと思わず驚いてしまいました。

 

そしてデイジーを演じるのはライリー・キーオ。ものすごく綺麗な女優さんなんですが、アーティストが本業なんじゃないの!?と思わせるほどの歌声とオーラを持っています。それもそのはず、彼女のお祖父さんはあのエルヴィス・プレスリーなのです!

 

歌手としての本格的な活動は行っていないライリー・キーオですが、祖父譲りの圧倒的なシンガーとしての才能は間違いなく一見の価値ありです。

 

さらに、そんな彼らがドラマの中でバンドとして発表した「オーロラ」というアルバムがあるんですが、実際に現実世界でもリリースされているんです。これがまた良いアルバムなんですよ・・・!

 

ぜひ、このドラマを見て70年代ロックの世界にタイムスリップしてみてはいかがでしょうか。

 

心揺さぶられる人間ドラマ!あのバンドがモデル…?

 

このドラマの1番の魅力はこれです。バンドの人間ドラマです。

 

ネタバレはしたくないのでぼんやりと書きますが、作中で描かれるデイジー・ジョーンズ・アンド・ザ・シックスは男女混合のバンドですので、まあ色々あるわけです。笑

 

そのバンド内、そしてバンドを取り巻く関係者の人間模様という部分がすごく素敵だったり切なかったり・・・。

 

こういった人間模様が物語のキモとなりますので、ここにハマれるかどうかでこのドラマに対する評価も大きく変わってくるかもしれません。

 

どんな人間模様なのかをネタバレせずに伝える方法はないだろうか考えたのですが、現実世界で70年代を中心に活躍した男女混合ロックバンド「フリートウッド・マック」を例にするのが良いのではないかと思いつきました。

 

こちらがフリートウッド・マックです。ドラマを見た方だとデイジー・ジョーンズ・アンド・ザ・シックスにバンドの構成などかなり近いことが分かるかと思います。

 

このフリートウッド・マックというバンド、実はこのドラマのデイジー・ジョーンズ・アンド・ザ・シックスのモデルとなっているとも言われています。このドラマは小説が原作なのですが、その作者がフリートウッド・マックに部分的に着想を得たと語っているんです。

 

実際ドラマで描かれるデイジー・ジョーンズ・アンド・ザ・シックスは楽曲やファッションなどもフリートウッド・マックにかなり似ていると感じました。特にボーカルのデイジーはフリートウッド・マックのボーカルであるスティーヴィー・ニックスの影響を強く感じました。

 

さて、この男女混合バンドのフリートウッド・マックですが、素晴らしい楽曲を発表する裏でドロドロの愛憎劇を繰り広げていたことでも知られています。

 

1977年にフリードウッド・マックは「Rumours(噂)」という傑作アルバムを発表し大きな成功を収めたのですが、そのレコーディングの前後で・・・

 

・夫婦だったベースのジョンとキーボードのクリスティーが離婚

・高校時代からのカップルで売れない時期にも支えあってきたボーカルのスティーヴィーとギターのリンジーが破局

・ドラムのミックが妻と離婚

 

上記のような愛憎劇が繰り広げられていたわけです。その結果「気まずい関係になった互いのことを歌にした」とか「悪夢のような出来事が全て噂であってほしい」などの理由から、名付けられたアルバムタイトルが「Rumours(噂)」なんだとか。

 

この他にも「ドラムのミックがボーカルのスティヴィーと不倫をしていた」とか、「ギターを担当していたボブが脱退した理由はドラムのミックの奥さんと不倫をしたから・・・」などなど色々あったバンドなんですね。

 

これに近い内容の人間模様がドラマでも描かれるんですが、とにかく主要キャストたちの演技が素晴らしく僕は大きく心が揺さぶられてしまいました。一方で露骨な性描写などはなく、重くなりすぎないよう描き方なのでカロリーが高すぎて胃もたれしまうことはありません。

 

バンドの人間関係という描き方ではあるものの、身近でもこういうことってあるよな・・・と思わせるような部分も多く、思わず感情移入しながら見てしまいました。

 

感想や考察(ネタバレあり!)

 

 

ここからはネタバレありで感想を書かせていただきます・・・!

 

僕としてはすごくドストライクの作品で、最終話はなんだか見終わってしまうのが惜しいような気持ちで鑑賞しました・・・!

 

そもそもバンドを扱った作品が好きだったというのもあったんですけど、何よりもじわじわと時間をかけてバンドとそれを取り巻く人間関係が崩壊していく感じが切なくて切なくて・・・。それを見事に描いた最終話はまさに圧巻でした。

 

人間関係ではギターのグラハムとキーボードのカレンの恋とか色々ありましたけど、やっぱり見応えがあったのはビリー、デイジー、カミラの関係でした。

 

ビリーとデイジーの関係に気付きながらも、それを見守ることしかできないカミラが切なかったです。カミラは辛い思いをしているのに、それをあまり表に出さない感じも切なくてすごく良かったんですよね。

 

ビリーとデイジーの二人にはものすごい才能があって、どちらも心に弱い部分を抱えています。似たもの同士の二人だから、反発もするし強く惹かれ合ったりもするんです。それはお互いの考えることが手に取るように分かるからなんでしょうね・・・。

 

一方でビリーとカミラはすごくお似合いのカップルなんですけど、ビリーからすると「カミラが理解してくれないことをデイジーなら理解してくれる」っていう感覚があるんですよね。実はこういうのって、現実世界でも既婚者がパートナー以外の異性に抱いてしまいがちな感情のような気がします・・・。

 

パートナーに自分の全てをさらけ出すことができる人なんて本当に稀ですよね。特に自分の弱い部分というのはパートナーに隠してしまいがちのような・・・。ただ、そういった弱い部分を理解してくれる・見せられる(気がする)異性と出会ってしまった時に、その人のことを理想の相手のように考えてしまうことってよくある話だと思うんです。

 

最終話で印象的だったシーンで以下のようなセリフのやり取りがありました。

 

ビリー「彼女(デイジー)には俺の全部が見えてる」

カミラ「私は?」

ビリー「俺が見せない。見せられない。」

カミラ(呆れ顔)

ビリー「どんな破滅願望を抱えているか君に知られたら・・・」

カミラ「18歳の時からあなたを愛してきた。全部が見えてないと思う?」

カミラ「私たちは完璧じゃない。私は完璧な人生でなく、自分の夫との自分の人生が欲しいだけ」

 

二人の関係性についてはこれが全てなんでしょうね。ビリーは弱さを見せられないと思っていたカミラでしたが、実際はカミラの方が一枚上手でビリーの考えていることなんて分かっているという・・・。そして、それが分かるからこそビリーが自分よりもデイジーに惹かれているという事実は辛かったんだと思います。その事実に目を背けようとしても、現場も目撃してしまっていますし。

 

結婚したての頃のカミラは確かにビリーのことを全て理解している感じはありませんでした。ただ、カミラはツアー中に酒とドラッグに溺れたビリーだったり、彼の色んな姿を見てきました。きっとデイジーほどではなかったとしても、彼の心を見透かすことはできたのだと思います。もっと言えば、デイジー以上にビリーのことを理解している部分もあったはず。

 

最終的にビリーはカミラとの家庭を選びましたが、これはビリーの家庭に父親がいなかったことも影響していますよね。

 

地元ピッツバーグでライブをしていた時に、家庭を捨てて出ていった父親が会場で酔っ払って女の人とはしゃぐ姿を見てビリーは激怒しています。

 

自分の父親を反面教師にして、良い夫・父親になりたいという思いがビリーは強かったはずで、このバックグラウンドがビリーをカミラの元に戻したのではないでしょうか。

 

そして最後に明らかになるドキュメンタリー番組のインタビュアーがビリーとカミラの娘だったという事実。ここでようやく、どうしてこんなにもバンドのメンバーやカミラをはじめとした関係者が多くのことを語るのかが明らかになりましたね。

 

更にラストでは既に他界しているカミラが、疎遠になっているビリーとデイジーの再会を促しました。これはハッピーエンドといえばハッピーエンドなんですが、なんだか切ないですよね・・・。

 

ビリーはデイジーではなくカミラを選びましたが、きっと最後までカミラはビリーとデイジーの二人の間にある特別な絆を感じていたのかな・・・など考えてしまいました。

 

そういった背景まで色々と妄想を巡らせてしまうくらい、色々考えさせられる本当に素晴らしい作品でした。脚本や音楽も素晴らしかったですし、出演者たちの説得力のある演技が作品をより良いものに引き上げたと思います。(みんな最高の演技なんですが、カミラを演じるカミラ・モローネの演技は本当に良かった・・・)

 

強く感情を動かしてくれる、そんな作品でした。

 

まとめ:続編はあるのか・・・?

 

本当に素晴らしい作品との出会いは年に数回あるかというものですが、この作品はまさに年に数回で会える作品の一つだったと思います。

 

そんな作品に出会うとわいてくるのが続編があるのか?という疑問です。

 

この記事執筆現在(2023年4月)では、続編に関する情報は何も出ておりません。

 

一方で、このドラマは小説が原作の作品なので、その原作の続編が出ていない現時点ではドラマも続編が作られる可能性は低いだろうという見方もされています。

 

ただ、原作者のテイラー・ジェンキンス・リードは続編の可能性を否定していないほか、ドラマの制作責任者も同様に続編の可能性を残すような発言をしているのです。

 

現状では続編制作の有無はなんとも言えませんが、ドラマが多くの人に視聴され高い評価を得ることができたなら、続編の可能性は十分ありそうな雰囲気があります!

 

今後どんな展開になるのか期待しながら、今回の記事を締めくくらせていただきます!

シーズン2に期待大です!!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です